だってキミが可愛すぎて
 
「初めてやんな?」


彼女を抱き上げて、ベッドに運ぶ。


「ええの?」


なんて。


ダメやって言われても、やめるつもりなんてこれっぽっちもないんやけどね。


それにキミだって、ボクんこと欲しそうな目ェしとる。


ええよ。


お望み通り、あげるわ。



「ス……ズ」



ほとばしる甘い声。


弾む吐息。


背中に回された細い腕、肌に食い込む爪の痛みが心地良い。


せや、ちゃーんと捕まえとってや。


またボクが消えるのが不安なんねやろ?


なら、もっともっと深く繋がって、もっともっと1つになって、離れられへんようにすればええ。


ほら、おいで。


可愛くおねだりして。


もっとボクが欲しいって。



 

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