だってキミが可愛すぎて
 
「なんで?

ほんならなおさら離されへんよ」


彼の体がグンと近付いてきて、それと同時にスカートがパサッと床に落ちた。


スカートを拾い上げようとすれば、すかさず両脚の間に片脚を押し込まれ、身動きを封じられてしまう。


「や……!?」


「慣れてんねやろ?」


ボタンが2つ外され、首もとが大きくはだけたワイシャツに、下は下着だけという、なんとも無様な姿の自分を見て、身体の芯がカッと熱くなった。


言いようのない羞恥心に、思わず泣き出したくなったけど、ここまできてしまった以上引き下がれない。


全神経を顔に集中させて、表情が崩れないように必死に堪える。


「やめ……てよ」


喉の奥から絞り出した声は、情けないくらい小さくかすれていた。


「慣れとるなら、ボクの相手するくらいわけないよなァ?」


そんな甘い声、耳元で囁かれたらたまらない。


ふ、と力が抜けた瞬間、彼の唇が私の頬を掠めた。


熱い。


一瞬触れただけなのに、頬の触れた部分が火傷したみたいな感覚。


……これ以上は危険だ。


これ以上、このままでいたら、私……どうなるか分からない。



 

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