【短編集】放課後は君との時間
今年、俺はこの高校を卒業する。

だから、放課後に残って友人と話してることが多くなった。


時々、学校探検もする。

行ったこと無い他クラスに入ってみたり。

準備室とかに入ったり。


いろんなものがあって、けっこう面白かったりする。

今日は、俺らがよく行ってた屋上に行くことにした。


「やっぱここが1番思い出深いよなぁ!」

なんてねっころがる友人を横目に俺は自分の定位置に足を運んだ。


入り口からは見えない壁際。


ふぅ、とため息をつきながら座り込む。

正面の景色は少し夕焼け色に染まっている。


その手前、フェンスになにかが引っ掛かってる。

俺は歩いてその引っ掛かってるものを見に行った。


紙に紐が通され、その紐がフェンスに結び付けられてる。


そこには、

[よく、この壁際に座っている先輩へ。]

とかわいらしい文字が並んでいた。



< 22 / 29 >

この作品をシェア

pagetop