DV彼氏に負けてたまるか!!


どんだけ逢いたいんだよ


そう思ったあなた。

普通ならそう思うな。
大丈夫だ!君は変じゃない。

しかし裕美の場合は違う。





(は、はやく
帰らないと殺される!!!)





走る。裕美は走る。
めっちゃ走る。
超ダッシュ。
ギガントやばす。


ピンポーン、



「ただいまっ!」


玄関のドアが開くと
同時に裕美が
勢いよく部屋へ
倒れ込む。


裕美の背中には
拓都の足。




バァァァァン!




髪を掴まれながら
思いっきりビンタ。


裕美の綺麗に
整った鼻から
鼻血がたれる。



「ぃ゛いだいです…」



静かに、あくまでも
冷静な声で拓都は言う


「おせぇよ。 ぁ゛?!」



「ごめんなさい…」



「うるせぇ!!!!!!」



脇腹を思いっきり
蹴られる。



「ぐっぅぅッ」


裕美の
唸り声だけが響く―。



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