ROMANCE:winter

日が落ちるのが早い


夕方の17時ともなればもう暗い

18時なんてもう、真っ暗で

アタシはリビングのカーテンを閉めると、キッチンでことこと豚の角煮に火を通していた


ごはんの炊ける音がする


玄関がガチャガチャと鳴って


「疲れた」


という声とともにリビングのドアが開かれると、ソファに倒れこむ直也が姿を見せた



けなげな家政婦さんは、エプロンに片手でお玉を持ってキッチンから顔を出す


「おかえり、先にごはん?? お風呂??」


「んーーー、風呂」

「わいてるよ」

「ナイス」


直也は重そうに体を持ち上げるとバスルームへと消えていった



安かった大根で、大根サラダ

安かったかぼちゃで、煮物

彩りでいんげん

ゆでたまごとことこと煮ておいしそうな豚の角煮

炊きたてのごはん



タイミングを見計らって、食卓へ並べた





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