ROMANCE:winter
かる~いノリで近寄ってきて声をかけられる


「食堂なんてめっちゃ珍しいね、俺も誘ってよ~」


寺野越しに見えた派手ネイル女子の視線を強烈に感じた

自称“モテルために必死”なイケメン寺野

その必死の努力は見事実っている


自然とアタシの横の席に座るから、アタシは椅子ごと体を離した



色々と予防線


色々と



テーブルにひじをついて体ごとこちらを向く寺野はうれしそうにニコニコした後、ため息をついた


「戻らなくていいの?女の子待ってるよ?」


ええ、痛いほどに視線感じます


「いいのいいの、宇佐ちゃんをこんなところに一人にしとくと危ないじゃん」

「でも、直也と一緒だから」

「なんだ、ざーんねん」












……で? まだいるの?? 行かないの??

もうすぐ、直也がくる









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