ROMANCE:winter
アタシの部屋のドアがパタンと音をたてて
直也は電気をつけず、ベッドサイドのスタンドライトだけを灯した
背の高い影がのびてくる
胸がドキドキして
強烈な恥ずかしさが襲ってくる
両手で口をおさえた
ドアの近くで立ち尽くしたまま体をぎゅっと小さくしてるから
直也が困ったような顔をする
「小学生の頃もよく一緒に寝てただろ」
「そ、それとこれとは話が……」
「ああ、そうか」
なんて、妙な納得をされて余計に緊張が増した
「何もしないから、ただギュッとしたいんだけど」
そう言って直也が手を伸ばす
アタシはおそるおそる手をのばして、そろそろと直也に一歩・二歩と近づいた
手が届くと、じれったいかのように直也が大きく一歩を踏み出して
言葉通りギュッと抱きしめられた