【短】天気神
「天気神よ。祝福するのは構わないが晴ればかりではダメだぞ?」

大神様がこう言うと、神々達は笑った。


私も笑う。頑張って笑った。


「では今日の会議はこれで…。」


どの神よりも速く持ち場に戻る。


「ウッ…ウッ…」

涙がこぼれてくる。


「おい…」


「…っ!?子宝神!?なぜここに…」


「何泣いてる。早く泣き止まないと雨が…」


「わかってます!!けど…止まらないんです…」


「ったく…」

子宝神は私を抱きしめてくれた。優しく、頭も撫でてくれた。
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