【短】天気神
「やめろ…とは言わない。私は人間の嫁をもらったのだからな。

けれど、人間と一緒になるのならば、それには人間の死後でなくてはいかん。


……一緒になれるかどうかも不確かだ。」


「大神様、私は隼人君と一緒になろうとは思っておりません。
……見守っているだけで十分でございます。」


「そうか…?ならば一言だけ言っておこう。

お前は天気だけを司る者。けれど、お前が雨を降らさなければ作物は枯れ、人間は飢えてしまう。

そうなれば隼人という者も死ぬであろう。」


「…はい。」
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