【短】天気神
「隼人という者には天寿を全うしてもらいたいだろう?

……ならば奴が晴れを望もうが、作物のために雨を降らせ。


巡りめぐって、隼人という者を助けることになる。


……はっきり言おう、仕事に私情は挟むな。わかったか?」


「わかりました。ありがとうございます。」


「では帰ってよし。……子宝神は残れ。」


「……失礼します。」

持ち場へと戻る。


雲を呼び寄せて、明日は雨を降らすようにと指示をした。

「ごめんね……隼人君…ごめんなさい…」

泣きたくても泣けなかった。
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