すたにゅら☆【BL】


「こんにちは。尾上さん」

そこに現れたのは、

「先生!?」

幼稚園の先生だった。

ただ、竜宮先生ではなかった。

「呼び出しておいて、びっくりするんですか?」

寺岡という苗字の保父くんだった。

「・・・・・・。」

「・・・・・・。」

お互いに黙ってしまった。

「あの・・・。先生、大地にりゅーちゃんって呼ばれてますか?」

「え?」

言わないでほしい!

肯定の言葉は言わないでほしい!

少し考えてから、保父くんは言った。

「大地君だけじゃなくて、皆にそうよばれるんですよね」

寺岡という苗字の保父くん―――もとい、りゅーちゃん先生は、僕に笑いかける。

なんとも屈託のない笑顔だ。

彼は笑うと余計に年下に見えた。


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