すたにゅら☆【BL】
これは全部、龍ちゃんが『可愛い』せいだ。
僕がこんな風に言ったのも、全部龍ちゃんが『可愛い』せいだ。
「広次さん・・・?」
「ん、そう」
「広次さん」
「龍ちゃん」
「広次さん!」
「龍ちゃん」
龍ちゃんは泣いていた。
あぁ、なんでだろ?
いつの間にか、僕も泣いていた。
―――「伊織ちゃん」
龍ちゃんに聞こえないように、僕は小さく彼女の名前を呼んだ。
もうこの世にいない
僕の大切な女性の名前を・・・・・・。