恋するキャンディ3私だけの甘々不良彼氏
うしろの方で、当麻くんのグループの男子がますます騒いでる。

「当麻、振~られた! ハハッ」

「だからお前ら、うるせーつってんだよ」

当麻くんの声が聞こえてくる。

だけどその声はコッチに近付いてくるんじゃなく、だんだん遠くなってく。




当麻くんの手を振り切った時……

驚くっていうよりかは、なんだか寂しそうな顔してた。

気になるけど、振りむかない。

っていうか……振りむけない。




潤くん、彩菜、タロくん以外は先にエレベーターに乗ってしまっていた。

彩菜を含め他のふたりは何も言わずに、下を向いて歩いてる。

「さや……私たちに気遣ってた? 一緒に行かなくて、大丈夫?」

彩菜が心配そうにコッチを見てくる。

「ううん。もう消灯だし……」

「それならいいけど……。絹川くんって、あぁいう人だったんだね。なんか幻滅」

え?

彩菜がボソッと呟いた。


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