恋するキャンディ3私だけの甘々不良彼氏
「おー……」

「当麻くんどうしたの? 元気ないね」

「そーか? いつもこんな感じだろ」

近くに来ても、あんまり嬉しそうな顔してないし、

なんだかしんどそうにも見える。



「お父さん……なんて言ってたの?」

「……ちょっと今時間ねーから。またあとで話すわ」

当麻くんはフッと目をそらすと、私を通り越して、ろう下を歩いて行く。

「時間ないって、次の授業までまだ時間あるよ?」

「悪い。ちょっと悠馬と約束してっから」

えぇっ、また悠馬くん!?

もう……。

「そーなんだ……。

ねぇ、当麻くんホントにしばらく家に戻るコトにしたの?」

行こうとする当麻くんの腕を軽く取ると、足を止めて、少しだけ振り返る。



「まーな」

「……寂しくなるね」

今日の潤くんじゃないけど、朝会ってから今会うまで、すごく長く感じた。

それが、これからは学校でしか会えないなんて……寂し過ぎるよ。



当麻くんは、少し微笑んで、私の手をキュッと握る。



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