恋するキャンディ3私だけの甘々不良彼氏
「うん」

「わかってんの? なんなら耳元で歌ってやろっか」

「……きゃっ」

当麻くん、耳たぶに唇をそっとあて、息を軽く吹きかけてきた。

「つーか、こんな所でウダウダやってる時間あったら移動しよーぜ」

「えっ!?」




当麻くん、私の腰に腕を添えてそのまま立ち上がる。

カラオケ店を出て、タクシーを拾った。

「ちょっと……バッグやコート、部屋に置いたままだし。

みんなに言って来ないと」

「んなモン、誰かにあとで電話入れとけ? さ、行くぞ」





もぅ……強引なんだからっ!

でもそういう所も、好き。

「ん? なんか言ったか?」

「言ってナイよ。思っただけなのに、聞こえたんだ。スゴイね」

「思った? なにを」

「秘密~!」

「オレに秘密とか、上等じゃん?

今からそんなコト言えないように、トロトロにしてやっからな?」

そう言って口の端を少し上げ、挑発的な顔を見せる。

「ばっ……バカ! ならないし」

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