恋するキャンディ3私だけの甘々不良彼氏
ひとに押され、当麻くんに肩がぶつかる。

「……大丈夫か?」

「うん。ゴメン、ジャマしちゃった……」

当麻くんは手を合わせるのをやめ、よろけた私を支えてくれる。




「あ~あ、普段信心深くもねぇクセに、こんなときばっかお願いしたって、聞いちゃくれね~よな」

当麻くんは、なんだか諦めたようなモノの言い方をしてる。

「そんな事ナイ! 私が当麻くんの分も、お願いしといたから……大丈夫だよ」

手をギュッと握ると、当麻くんは顔をほころばせた。




「マジで? じゃ、そう思うようにすっか。で、オレがなに考えてたか、わかってんの?」

「お爺さんの事だよね?」

「お~、よくわかってんな。あと、もいっこあるけどな?」

「もう一つ? それって……」

「さやの受験が、今度こそウマくいきますよーに、ってな」

今度こそ!

うわ……そうだった。

今年受験生なんだった……。

イヤな事思い出しちゃったよ。

今の高校受験したのって、第一志望をスベったからなんだよね。





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