恋するキャンディ3私だけの甘々不良彼氏
当麻くんはソファから飛びおり、壁に耳をつける。

「……なにか、聞こえる?」

聞いてみるけど、壁の向こうをジッと見つめたまま、答えてくれない。

「ねぇ、当麻く……」




「し~っ」

えっ?

当麻くんは、人差し指を自分の唇にあて、ニヤリと笑った。

そして、私を手招きする、

急いで起きあがり、当麻くんのそばに座り、同じように壁に耳をつけた。




壁の向こうから、話し声が聞こえてくる。

「ハッキリして!」

……ん?

この声は……。





「いや……あのですねー。実は! うわっ、やっぱ言えねーっ!!」

……さっきの声は香純さんの声だったよね。

そして、今の声は……

お兄ちゃんの声っ!




私の目の前にいる当麻くん、必死で声を押しころして笑ってる。

「なにやってんだ? 流星さん、ヘタレ過ぎ……」

もしかして、香純さんといい雰囲気になったのかな。

思いきって、コクっちゃえばいーのに!!



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