恋するキャンディ3私だけの甘々不良彼氏
「とにかく、ダメ。せっかくウチにも慣れてきたんだし。せめて、私たちが卒業するまでは……いていいよ」

「なに優しくしてんの? つい最近まで、『出てけ』つってたヤツがさ」

「そうだけど。……悠馬くんの作ってくれる朝食とか、お弁当とか、毎日すごく楽しみなんだよね」

悠馬くんはちょっと面食らった顔をしてる。




「楽しみ?」

「うん。朝起きたとき、お弁当の蓋を開けるとき……。今日はなにかなって、ワクワクするよ」

「ははっ。オレって、それだけの存在価値?」

「……当麻くんが言ってたんだ。悠馬くんが料理好きだから、作ってもらうって」

「…………」

「それ聞いてから、もっともっと楽しみになったの。

私や当麻くんが食べてる顔を想像しながら、作ってくれたのかな、って」

「うぬぼれんなよな……」

悠馬くんはそう言い、いつもみたいにニラんでこなかった。

目線を合わさず、口を少し尖らせる。

その姿は、なんだか照れてるように見えた。


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