恋するキャンディ3私だけの甘々不良彼氏
「苦手なんだよな……痛いし。さや、側にいてくれる?」

「あはっ、いいよ。多分注射はしないと思う」

なんだか当麻くん、子供みたい!

ケンカは怖くないのに、注射は怖いんだ?

「麻酔注射すっげー痛いんだって。大丈夫だよな、打たれねぇよな?」

「うん……」



ダメ。

いつも強気な当麻くんなのに、かわいく思えて仕方がナイ。

どうしても、顔がニヤけてきちゃうよ。

「笑い堪えてんじゃねーよ。だったら、どんぐらい痛いか、教えてやろっか?」

当麻くんは座った体勢で、私を抱きしめてくる。

ギュウギュウ体を締めつけられ、苦しい。

「ちょっとー! 苦しいってば」

「もっと痛いっつの」

そして、そう言いながらも顔を寄せてキスしようとしてくる。




「もうっ、そんなこと言いながら、またキスしようとするんだから!」

「ははっ、バレた? 頭しびれるくらいのキス、してやっから」

「こんな所でヤダってば!」

乱闘騒ぎに紛れ、私と当麻くんはいつまでもグラウンドでいちゃいちゃ……。

当麻くんの足の痛みも、このやり取りで紛れてたみたいだから

……結局、よかったのかな?

ひとがたくさんいるし、なんとか頑張って

キスは、お預けにしたんだけどね!



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