恋するキャンディ3私だけの甘々不良彼氏
息ができないほど、手で強く押さえつけられ、

一瞬、殺気を感じた。

背筋がゾクッとして、その場から動けなくなる。



「……なんでも他人に言いつけて終わりかよ。だから優等生はムカツくんだよ」

言いつけるって、なに?

私はただ真実を……。



「お~い、さや。どこだ?」

当麻くんの声が、2階の階段を上がる音と一緒に聞こえてくる。

当麻くん、そっちじゃな~い!!

ココ!



洗面所の壁を、必死でたたいた。

瞬間、舌打ちした悠馬くんが私から手を離し

なぜかいきなりその場にうずくまった。




「うっ……痛ぇ」

え……どうしたの?

さっきまであんなに余裕綽々だったくせに、

顔を歪め、うなってる。



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