手のひらの温度



「当たり前でしょ!?離してって…大声出して人呼ぶよ?」



「いい加減おとなしくしてついて来てよ。首輪、つけようか?」



最後の『首輪、つけようか?』だけ耳元で囁いた




むかつく




「首輪なんて嫌、手首掴まれるのも嫌」



「じゃあおとなしくついてくる?」



「分かったわよ」




そう言うと手を離し
私に背を向けて歩いて行った



なんだろう…

私、この人苦手だ。

直感で分かる


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