手のひらの温度




あいつに会ったのは
僕達がバンドのベースと喧嘩した翌日だった



次の日スタジオ練習だったのだが
案の定来なかった


ベースの奴の性格からしてもう僕達とは顔を合わしたくもないのだろう



夾「あー。これからどうする?」



愁「一人でも欠けたら練習になんねーよ」



どよーんとした空気に耐えかねた僕は



暁「じゃあ僕がベース探してくる」


と言ってスタジオを出た



みんなは見つかると思ってないだろうし
僕自身すぐには見つかると思ってなかった


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