手のひらの温度




ベースを背負った女が
ライブハウスをぼっーと眺めていた



顔は薄暗くてよく見えない


見ず知らずの人に声をかけるのは躊躇ったが

贅沢を言っている場合じゃない



そう思い僕は声をかけた



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