まどろみの淵にて~執事ヒューマノイドの失われた記憶~
どうも食い意地の張った奴だと思われたようだが、そうではない。紅茶を入れる準備をしに来たのだ。しかし今、調理場はそれどころではなさそうだった。
分量としては十人分といったところか。同じだけ作るのに、お屋敷ではもうひとり補助が入って調理をしていた。
しかしここではそれを全て一人でこなしている。アヤさんと呼ばれた人はエプロンをしているので、おそらく配膳をしていたのだろう。