モテ彼×ブキヨウ彼女
実は、凪ちゃんには、翔ちゃんという一歳上の彼氏がいる。
中2の頃から付き合ってるから、もう丸3年。
すごく仲が良くて、あたしの憧れのカップルなんだ。
でも、あたしと神崎君は…
どうなんだろ?
凪ちゃんたちみたいな、仲良しカップルになれる?
そりゃあ、神崎君は有名だから、あたしも前から知ってたけど、
話したのは、今日が初めてだし。
まさか彼氏になるとは思ってもみなかった。
勢いで告白OKしちゃったけど、
見た目も普通で、これといった特技もないあたしで、本当にいいのかな…?
考えれば、考えるほど、不安になってくる。
「はぁ…どうしよ…」
「…何よ?ため息なんて、円香らしくない。
言っておくけど、神崎君と付き合いたい女の子なんて、沢山いるんだよ?
もっと、喜びなって!」
「そうだけど…」
――その時だった。
ブーブーブー…
制服のポケットの中で、あたしのケータイが震え出した。
「円香、ケータイ鳴ってる」
「うん…」
やや落ち込み気味のまま、ケータイを取り出し、届いたメールを確認した…瞬間…
「!!?」
あたしは、卒倒しそうになった。