モテ彼×ブキヨウ彼女
〜オマケ(笑)・神崎side〜
「「カンパーイッ!」」
何人ものグラスが重なる音がする。
円香とのキスから数時間後、オレは今、サッカー部の打ち上げに参加している。
相手がどんなに弱いチームであろうと、勝てば必ず打ち上げ…
それがハゲ顧問のモットー。
せっかく…円香といい雰囲気だったのに…。
キス後すぐに後輩から、電話がかかって来たのだ。
「はぁ…」
軽くため息をつき、オレは目の前で、食べ物を頬張る風太を呆れた目で見る。
「風太…腹壊してたんじゃねぇの?
そんなに食って大丈夫なのかよ」
「えっ!?」
いきなり焦り出す風太。
意味わかんねぇ…。
…でも、待てよ?
「なぁ、風太。
お前、オレが円香んとこ行ってる時、トイレ行ってたんだよな?」
「…そっそうですよ?」
「でもさぁ…会わなかったよな?」
オレが戻った時、風太はもうベンチに座っていた。
あの辺りに、トイレは一つしかないはずなのに…。
なんか、おかしくね?