モテ彼×ブキヨウ彼女


しかも、その様子を見ていた父親や弟までが羨ましがり真似をする始末。


神崎君の前には、いったいどこから集めてきたんだと突っ込みたくなるほどの色紙が積み重ねられている。


きっと、終わる頃には日が暮れてしまう。


下手すれば夜も明けてしまう……。



正直、挨拶が終わったら自分の部屋でのんびりできると思っていたあたしは、なかなかそれを許してくれない家族に戸惑っていた。


……だって、せっかく神崎が来てくれたのに。


だから部屋だって頑張ってキレイにしたのに……。



そりゃあ、今日はあたしの家族に挨拶をするためにわざわざ来てくれたのは分かってる。


でも……


そんな時まで2人っきりになりたいと思うあたしはおかしい?


2人っきりは、やっぱりまだ緊張するしドキドキする。


でも、少しでも神崎君と一緒にいたい。


この状況でそう思うのは……贅沢なのかな?


何もかもが初めての経験のあたしには……



よく……分からないよ――……。







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