モテ彼×ブキヨウ彼女
バタンッ!
部屋のドアを閉めたとたん、あたしはその場にへなへなと座り込んだ。
心臓がバクバクと音を立てている。
だって……
だって……
あたし今、何言った!?
『2人っきりになりたいの!』とか、言ったよね??
冷静になればなるほど、自分の取った行動がおかしく思えてくる。
神崎君、びっくりしたかな??
急に腕なんか掴んで、部屋に連れて来て……。
シーンとした空気。
さっきから神崎君は何も喋らない。
あ…そう言えばあたし、神崎君の腕掴んだままだ…。
「ごめんね、神崎君…。
無理矢理連れて来て…痛かったよね」
そう言いながら、再び顔を上げた瞬間……
「……ぎゃあぁぁぁぁぁ!!」
あたしの部屋に、本日二度目の絶叫が響き渡った。