涙が愛しさに変わるまで
6―素敵な2人と―
6―素敵な2人と―
「どないしよう。愛子、怒ってるやんな」
重たい顔をした勇樹君は立ち上がり、教室から出ていった。
「お前も探しに行くか?」
修が前の席に座った。
頬杖をつきながら私の筆箱に手を入れる。
そうだよね。
探さないと。
探して謝らないと…
「どうせお前は単純なんやから予想もついてないんやろ?手伝うから早く行くぞ」
修は言うだけ言って立ち上がった。