涙が愛しさに変わるまで



修もそのことに対して悩んでいた。


「泣いてないっ!」

「はいはい。」

「ほんまに泣いてないからな!?」


「はいはい。ほら、これやるから。」

修はポケットをごそごそし始める。


あっ。と小さな声が出たのと同時に、透明の袋に入った黄色い飴が修の掌の上にあった。


その飴を私の頭に乗せる。

「修はいつも飴、持っとるよな。」


「持ってないと落ち着かないんだよ。」


昔から修はポケットに飴を入れてる。





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