涙が愛しさに変わるまで
私が泣きそうになる度にその飴をくれる。
それがたまらなく嬉しくて…。
「…っ、ありがとう……。」
「泣かへんように飴あげたのに、なんでお前はいつも泣くねん。」
でも、これは悲し涙じゃないからね。
「すみませーんっ!」
「あっ、はいっ!」
涙を拭き、声のする方へ注文を聞きに走る。
修の飴を胸ポケットに入れながら。
「かしこまりました。少々お待ち下さい!」
厨房へ行くと、カウンターで修がサラダを作っていた。