涙が愛しさに変わるまで



手汗が酷くなってきた。


その時、

「お客様、楠凪は現在、体調を崩しておりまして……。申し訳ございません。」


―――修……。

「そうですか……。」

「申し訳ございません。」


修が一例をしたのと同時に、一緒に一例をした。



「ごめん。ありがとう、修……。」


そう言うと、修が止まった。

「本当にあれで良かったんかな。分からん。」


壁にもたれかかる修を見ると、切ない顔をしていた。





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