涙が愛しさに変わるまで
4―変わり目―
4―変わり目―
ただ片思いの静かな恋愛が続くと思ってた。
「あーぁ…… にしても、噂って凄いスピードなんやね。」
「そ、だね…。」
あの日から、数日しか経ってないのにある1つの噂が学年中に出回った。
“中井 美紀が浪江 修を好き”
正直、予想してたからあまりショックは受けなかった。
それに、そんな噂はどこでも耳にする。
こんなに出回った理由は、中井さんが学年のマドンナ的存在だからだ。
偉そうなわけでもなく、ギャルギャルしいわけでもない。
清楚であまり自分から目立ちにいこうとしない。
それが素だから、可愛い。