涙が愛しさに変わるまで
なんでこんなに自信満々なんだろう。
もしかして、修って中井さんが好きなの?
「おい、真依!」
修の声でふと我に返った。
修を見ると、私を睨んでた。
「な、何…?」
「は?お前が喧嘩を止めてって言ったんだろ。ほら、止めたぞ」
修の後ろに居る愛子と勇樹君の言い合いは確かに終わっていた。
だけど、まだにらみ合いをしてる。
「修っ!」
横に居た中井さんが修を呼んだ。
「なんだよ」
「部活には遅れないようにね」
「は?いつも遅れてねぇよ」
「勇樹にも言っといてね」
そう言った後、私に笑顔を見せて教室から出ていった。