涙が愛しさに変わるまで




「なんか文句あんの?」



「あのさ、真依ちゃん傷つけといてそれはないやろ。謝れや」



「は?……あぁ。好きな人教えないって言ったこと?」



勇樹君はまだ愛子を睨んでる。



愛子は睨み返すのを止めて、私に視線を移した。



「あんたに言わないのは理由があんの。ただ、理由は言えないの」



私の横を通ろうとしたとき、勇樹君が愛子の肩を掴んだ。







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