エンジェリック*エイジ
「……は?」
ようやく悠里は、その一言だけを発した。
少女は悠里の後ろにあるベンチに座り、悠里に隣のスペースを示す。
まぁ座れ。そういうことだろう。
悠里は促されるまま、少女の隣に腰を下ろした。
「突然言われても、ピンとこない?」
少女は、ぼんやりと地面を見つめる悠里の顔を覗き込む。
悠里は小さく頷いた。
「ここに来る前までのこと、どこまで覚えてる?」
優しく尋ねてくる少女に、悠里は口を開いた。