エンジェリック*エイジ


それでも悩む悠里に、天野はそうだなぁ…と天を仰いだ。

「例えば…人間関係の類いかな、好きな子のこととか……」


……好きな子。


その言葉を聞いた途端、思考が渦巻いていた悠里の頭の中に、ある男子と女子の顔が鮮明に映し出された。


「……フミヤとアヤネ」

「…え?」

首を傾げる天野に、悠里は笑顔を見せる。

「文弥と絢音。俺の親友で……気になってる2人」

天野はホッとしたように頷き、そっか、と微笑んだ。

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