エンジェリック*エイジ
何だったのだろう、と、悠里は呆然と列車を見送った。
……そんなことよりも。
「早く学校に行かないと…」
今日は土曜日で、朝から部活がある。
大会も近いので、こんなところにいて休んでいる場合ではない。
今の悠里の格好は、ウインドブレーカー。部活動着である。
部活に行こうと家を出たところまでは覚えているのに、その後がどうしても思い出せなかった。
家を出発して、この駅まで至った経緯が全くわからない。
そうなるともちろん、帰り方もわからない。
思い出せないなら仕方がない、と悠里は諦め、とりあえずこの先自分はどうしたものかと頭をひねった
……ちょうどその時。