エンジェリック*エイジ
Ⅲ この声が届くなら
草原と白い駅が消え、見慣れた風景が悠里の体を取り巻いた。
青空。快晴。
喧騒。
高校の校門の前。
今はちょうど登校ラッシュの時間のようで、生徒たちが次々と校門をくぐって行く。
その中に、文弥と絢音の姿があった。
そこにはもう悠里は居ないが、2人はいつも通り、笑いながら登校してくる。
悠里と天野は顔を見合わせて互いに頷き合うと、そのまま文弥と絢音の後を追った。
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Ⅲ この声が届くなら