エンジェリック*エイジ
「……もう一度、って」
絢音が強張った顔のまま呟く。
悠里は静かに頷いた。
「俺、本当はあの日告白を聞いてた。………ショックだったけど」
悠里はあの日のことを思い出す。
途方に暮れた。
傷ついた。
自分を責めた。
でも、それと同じくらい、
「文弥と絢音のこと、好きだから。2人には幸せになってもらいたいと思ってたんだ、ずっと。……ごめんな。俺のことは気にすんな、って言えたら良かったんだけど」
絢音は目に涙を浮かべながら、首を横に振った。
「ううん、悠里は悪くない。あたしあの後、ずっと後悔してた。言わなきゃ良かった、って。悠里の気持ちを簡単に考えて、馬鹿なことした、って」