エンジェリック*エイジ
「あ」
待ち合わせ場所に近づき、絢音は声を出す。
まだ少し遠いが、その視線の先には文弥が居た。
「……待ち合わせが教会の時計台前とか、ベタだなぁお前」
「う、うるさいなぁ…いいのっ!この方が気分が乗るでしょ!」
悠里がやれやれと笑うと、絢音が顔を赤くして言い返してくる。
そんな絢音が何だか可愛くて、可笑しかった。
……同時に。
少し寂しくなった。
もうすぐ、お別れだ。
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