ちっぽけな幸せを君に
 職員室に行くと、まずは転校初日からの遅刻の説教、それからすぐに担任らしい冴えない中年の教師に教室に連れていかれた。


 担任が教室に入った同時に、自分の席を離れていた生徒たちが慌てて席につき一瞬静寂が教室を支配する。


 しかしそれもつかの間、担任に数歩遅れて俺が入ると


 オー


 とか


 キャー


 とか、訳のわからないざわめきが起こる。


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