ちっぽけな幸せを君に
 自己紹介を勝手に中断されて不愉快きわまりなかったが、そんな事で目を付けられるのも馬鹿馬鹿しいので、俺はとりあえず指差された席へ向かった。


 いつかあのズラを落としてやろう!


 と、固く決意したのは言うまでもない。


 「お隣さんよろしく!教科書まだないから今日見せ……て――って、あれ?」


 愛想よく挨拶した隣は今朝の校門の女の子だった。


 「よろしく」


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