ちっぽけな幸せを君に
 シャワーを浴びて着替えていると携帯の着信音が高らかに鳴り出した。


 折りたたみ式の携帯のウィンドウには【松長 早苗】の文字。


 「もしもし」


 「あ、かずき?早苗だけど」


 「ああ、どうした?」


 「ちょっと準備に手間取っちゃって、間に合いそうにないから回って拾ってくれない?」


 俺は時計に目をやると時間を確認して、了解した事を伝えた。


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