ちっぽけな幸せを君に
 「歌菜ー!!」


 はしゃいでいる歌菜の後ろから、やけに甲高い声がして女の子が走って来る。


 「佳奈!!」


 「は?」


 どうやら同じ名前らしくら二人は自分の名前を呼びながら抱き合っている。


 「歌菜ぁ……卒業してもずっと仲良しだよ?」


 「当たり前だよ!佳奈は私の大親友なんだから!」



 『かな』が飛び交う中、佳奈ちゃんが俺に気付いてペコリと頭を下げた。


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