ちっぽけな幸せを君に
 流歌の事を振り切ったと言えばやはり嘘になる。


 歌菜に流歌を重ねてしまう事がないと言えば嘘になる。


 ただ、流歌にはない歌菜の魅力に惹かれているのも紛れも無い事実だった。


 年下である歌菜にこんな印象をうけりのはおかしいのかも知れない、だがそれは流歌にはないものだった。


 母性――


 と言う言葉が1番しっくり来る。


 それはもしかしたら光を持たない歌菜ゆえの才能なのかもしれない。


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