ちっぽけな幸せを君に
 「二年振り……かしら」


 「その口ぶりだと……歌菜と付き合ってるのが俺だって知ってたのか?」


 「まあね、私の記憶じゃあ同じ学年にかずきはあなただけだったはずから」


 「なるほどな……しかし人が悪いな、知ってたならもっと早く言ってくれよ?綾香――」


 綾香は苦笑いをしながら長い髪を書き上げて言った。


 「まあ私も変わってないって事よ、信じたくない部分もあったしね」


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