ちっぽけな幸せを君に
 ドアはすぐに開き、エレベーターに乗り込んで最上階の一室に俺は連れて行かれた。


 中に入る時、誰かが出てくると思っていた俺の予想に反して、部屋には誰も居なかった。


 オートロックは誰が開けたんだ?


 そんな疑問を浮かべながら、ソファーに座わらされた俺は部屋の中を見回した。


 そんな俺の様子を見ながら男は得意げに言う。


 「中々ええ部屋やろ?実はこのマンションまるごと俺のやねん」


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