ちっぽけな幸せを君に
 俺が着いてから10分程たった頃、やはり俺と同じ様に白いハンカチを持って女の子が話し掛けて来た。


 「あ、はい。美雪さんですか?」


 女の子は頷きながら頭を下げた。


 身長は俺より少し低く、茶色がかった短めの髪。人目を引く程美人ではないが、けして不細工ではなかった。


 「今日はよろしくお願いします」


 俺も同じ様に頭を下げてから言った。


 
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