ちっぽけな幸せを君に
 「じゃあ行こうか」


 美雪の手を取って俺は歩き出した。


 これと言ってデートコースが決まっているわけでは無い。


 俺はまず、彼女が歌が好きだと言っていた事もありカラオケへ向かった。


 それから映画へ行き、食事をし、街をぶらついた。


 なんて事のない普通のデート。特筆する事もなくあっさりと一日は終わって、俺は彼女を家まで送った。


 彼女の家の前で見送った後、歩き出そうした俺を美雪は呼び止めて言った。


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